イタリアでチーズのお使い

この記事は、モッツアレラチーズのお店が、イタリアの現地の牧場にあるというシェフの口コミ情報があって、この流れの中で、チーズのお使いを頼まれる。お客なのに。というお話です。

イタリアでは、以下の行程だった。

  • サレルノ:B&Bで一泊
  • サレルノ:ホームステイで5泊
  • 牧場近く:農家を改造した施設で2泊。

サレルノでホームステイが終わった日、イタリア人おばさんに、どこに行くのか?と尋ねられると、素直にモッツアレラチーズの本場、ヴァンヌーロの牧場に行くと話すと、驚くべきことに、こんな頼みごとを言ってきた。

チーズを買って来てほしいのよ。

いやいや、自分は、チーズを食べるだけなので、持ち帰るつもりは全くなかった。

困ったのは、チーズを買うのは、旅行の後半を予定していて、最終日はチーズを売る場所から直行で、ナポリ空港に行くつもりだった。

ところが、一週間近くホームステイで一緒にいたホストファミリーからの頼まれごとに、最初は断るつもりだったが、彼らは、チーズのお店に電話で値段分お金を私に押し付けてきた。やれやれ、この強引さには閉口したが、この件をどうするか、とりあえずとある現地の日本人に電話で相談した。

その人が言うには、簡単に言うと、私からそのホストファミリーに、断っておくからと言ってくれたが、もう既に、お金を受け取っていることと、乗りかかった船というのもあるので、お使いを受けますよ。と言ってしまったのだ。

ホームステイの家を後にして、サレルノの駅に到着して、チケットを買う時、カウンターの女性に、なぜ、ここに来たかという事をつたえたかった。

あらかじめ用意していたイタリア語を見せると、目を大きく開きながら、Waooo!と驚いてくれた。

極東から一万キロ離れた日本から人間に何を思っているのだろうか。なんとなく、勝手に想像ができた。

電車に乗車し発車を待っていると、ホームの雰囲気が騒がしい感じがした。どういう理由か分からないが、3人の黒人が、警察に一度に連行されていた。映画のような場面にかなり緊張してしまった。

程なくして電車が動き始め、車窓から、流れる風景を見ながら、ガパッチョ駅に向かった。

この辺りの沿線、駅と駅の間は、田園風景が広がっている。

駅に到着すると地下に入る階段をおりて、線路の高架のしたを歩いて、地上部に出た。

ロータリーの周りに住宅街とわずかばかりの店舗が目に入った。

ぺスケリアと読めたので、おそらく、魚屋か、海鮮系の飲食店か。街全体がベージュ色が広がっている。日本の実家にある植木鉢は、イタリア製のものがあるので、その色と同じだなと思った。

国道を南へ移動して行ったのだが、歩道の幅が、気持ち狭い。

イタリアの道路は、日本と逆なので、進行方向の右側の道路に車が駆け抜けていく。分かって入るもののちょっと怖いので、歩道の淵にある雑草の上を歩いて行った。

道路の脇に建つ住宅は、なんとなく、ローマ神殿にも見えなくもない。

チーズを売っている牧場のヴァンヌーロは、ストビューみると駅から、徒歩30分のところだ。

このあとのくだりは、またの機会で。